「文字を入れるだけで勝手に動画ができる!」と謳うAI動画編集ツールへの違和感からスタート。「だったら自分専用の自動化ツールを組めばいいのでは?」と思い立ち、AIとアイデアを出し合いながら、わずか30分でPremiere Proの独自エクステンションを実装完了させた実験記録。
最近よく目にする「AI動画編集ツール」の広告。
「文字を入れるだけで勝手に動画ができる!」と謳っているが、実際には細かいデザイン調整がきかなかったり、自分のワークフローには合わなかったりする。
とはいえ、「じゃあ自分でPremiere Proの拡張機能(エクステンション)を作ろう!」……なんて気は一切なかった。映像ソフトの内部に手を入れるなんて、想像するだけで面倒くさそうだったからだ。
しかし、「ぼんぼんさん」から動画案件の依頼があり、久々に現場の制作ワークフローに触れる機会が訪れたことが転機となった。
ブランクがある中で泥臭い手作業(テロップを1つずつ手打ちし、位置を微調整する日々)に正面から向き合うのは厳しい。「…それなら、この案件をAIと一緒に乗り切るための『専用ツール』を構築してしまえばいいのでは?」とスイッチが入った。
「絶対にやりたくない」と思っていた開発への重い腰を上げ、案件突破のための自作ツール開発を決意した。
一番の驚きは、その「開発スピード」だった。
Antigravity(IDE AI)と一緒に、フローのステップごとに「じゃあ次はこうするのはどうか?」「このUIなら直感的に操作できるのでは?」とアイデアを持ち寄りながら、その場でコードを書き換えて動作検証を繰り返した。
💡 爆速開発の3ステップ
CSInterface の仕様に大苦戦。「Promiseが使えない…だと…?」「文字化けした!」と泣き言を言うAIを励ましつつ、エラーを一つずつ潰していく。これらのステップを対話しながらテンポ良く進め、気づけば「アイデア出しから実装完了まで、わずか30分ほど」で自作ツールが完成してしまったのだ。
⚡ 機能#1【台本のワンクリック流し込み】
用意したテキストデータをパネルからワンクリックで読み込み、タイムライン上に自動でテロップクリップとして一括配置。
⚡ 機能#2【スタイルのダイレクト操作】
エクステンション側のわかりやすいUIから、テロップのフォントやスタイル設定をダイレクトに変更・適用。
⚡ 機能#3【動作検証と即時アップデート】
「ここ、もう少し余白があった方がいいな」と思ったら、その場ですぐにHTMLを書き換えてパネルを更新。自分のためだけのツールだからこそできる圧倒的な柔軟性。
一般的な泥臭い動画編集フロー
クライアントから「大量の動画素材・SE・テロップ原稿」がどっさり届く
素材をタイムラインに並べ、音に合わせてひたすらカット編集
原稿を見ながらテキストを1行ずつコピペし、フォントや文字背景(座布団)、装飾を手動設定
該当箇所にSEやエフェクトを毎回探してドラッグ&ドロップ
→ 「クリエイティブ」とは程遠い、ただの単純作業の連続(疲労困憊)
自作エクステンション導入後
エクステンションパネルに「台本データ」と「基本ルール(素材・装飾・エフェクト)」をセット
実行ボタンを1クリック
🎉 数秒で、ベースとなるテロップ・装飾・SE・エフェクトがタイムライン上に一括自動生成!(あとは「仕上げの微調整」をするだけ)
「プログラミングが必要で難しそう」と敬遠していた映像ソフトの拡張機能開発も、AIと対話しながら進めればたった30分で形になります。
しかし、ここで得た最大の教訓は「AIも万能ではなく、未知の古い仕様には普通に苦労してパニックになる」ということでした。
エラーが出たときにAIへ丸投げするのではなく、人間側が「ならこうしてみたら?」「この仕様が怪しくない?」と正しく舵取り(ディレクション)をしてAIを導くこと。
既存のツールに自分を合わせるのではなく、「AIという相棒をディレクションして、自分専用の武器を共に作る」ことこそが、これからのクリエイターに求められる本質的なスキルなのかもしれません。
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「ツールに自分を合わせる時代は終わった。」