TCLabo EXPERIMENT LOG
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#EXP-019 完了

広告で見かける「AI動画編集」への疑問と、自作への挑戦
——アイデア出しから30分で完成したPremiere Pro拡張機能

「文字を入れるだけで勝手に動画ができる!」と謳うAI動画編集ツールへの違和感からスタート。「だったら自分専用の自動化ツールを組めばいいのでは?」と思い立ち、AIとアイデアを出し合いながら、わずか30分でPremiere Proの独自エクステンションを実装完了させた実験記録。

01 / PROBLEM 本当は「一切やる気がなかった」拡張機能開発

最近よく目にする「AI動画編集ツール」の広告。
「文字を入れるだけで勝手に動画ができる!」と謳っているが、実際には細かいデザイン調整がきかなかったり、自分のワークフローには合わなかったりする。
とはいえ、「じゃあ自分でPremiere Proの拡張機能(エクステンション)を作ろう!」……なんて気は一切なかった。映像ソフトの内部に手を入れるなんて、想像するだけで面倒くさそうだったからだ。

しかし、「ぼんぼんさん」から動画案件の依頼があり、久々に現場の制作ワークフローに触れる機会が訪れたことが転機となった。
ブランクがある中で泥臭い手作業(テロップを1つずつ手打ちし、位置を微調整する日々)に正面から向き合うのは厳しい。「…それなら、この案件をAIと一緒に乗り切るための『専用ツール』を構築してしまえばいいのでは?」とスイッチが入った。
「絶対にやりたくない」と思っていた開発への重い腰を上げ、案件突破のための自作ツール開発を決意した。

02 / DEVELOPMENT アイデアから実装完了まで、わずか30分の衝撃

一番の驚きは、その「開発スピード」だった。
Antigravity(IDE AI)と一緒に、フローのステップごとに「じゃあ次はこうするのはどうか?」「このUIなら直感的に操作できるのでは?」とアイデアを持ち寄りながら、その場でコードを書き換えて動作検証を繰り返した。

💡 爆速開発の3ステップ

  • ステップ1:機能の設計と「落とし穴」の発見
    「テキストを流し込むだけなら簡単」と思いきや、「一気に挿入すると全部0秒の位置に重なるのでは?」というタイムライン特有の仕様に気づく。AIと相談し、クリップの長さと隙間を自動計算するロジックを設計。
  • ステップ2:CEP基盤構築における「分業とAIの苦悩」
    人間側(私)は得意なHTML/Tailwindを使ってUIパネルのデザインを爆速で完成。一方、AI(グラビ)はモダンなWeb UIとPremiere内部の古いExtendScript(JSX)を連携させる CSInterface の仕様に大苦戦。「Promiseが使えない…だと…?」「文字化けした!」と泣き言を言うAIを励ましつつ、エラーを一つずつ潰していく。
  • ステップ3:API連携と「泥臭い動作検証」
    いざ挿入テストをすると、アクティブなシーケンスやトラックが取得できずエラー連発。公式ドキュメントが乏しい中、AIが内部オブジェクトを推測しながらコードを微修正し、ついに最初のテロップがタイムラインに降り立った。

これらのステップを対話しながらテンポ良く進め、気づけば「アイデア出しから実装完了まで、わずか30分ほど」で自作ツールが完成してしまったのだ。

03 / RECIPE LOG 実装した機能:自分専用の動画自動化パネル

⚡ 機能#1【台本のワンクリック流し込み】

用意したテキストデータをパネルからワンクリックで読み込み、タイムライン上に自動でテロップクリップとして一括配置。

⚡ 機能#2【スタイルのダイレクト操作】

エクステンション側のわかりやすいUIから、テロップのフォントやスタイル設定をダイレクトに変更・適用。

⚡ 機能#3【動作検証と即時アップデート】

「ここ、もう少し余白があった方がいいな」と思ったら、その場ですぐにHTMLを書き換えてパネルを更新。自分のためだけのツールだからこそできる圧倒的な柔軟性。

04 / WORKFLOW SHIFT 業務フローの劇的な変化
BEFORE

一般的な泥臭い動画編集フロー

1

クライアントから「大量の動画素材・SE・テロップ原稿」がどっさり届く

2

素材をタイムラインに並べ、音に合わせてひたすらカット編集

3

原稿を見ながらテキストを1行ずつコピペし、フォントや文字背景(座布団)、装飾を手動設定

4

該当箇所にSEやエフェクトを毎回探してドラッグ&ドロップ

→ 「クリエイティブ」とは程遠い、ただの単純作業の連続(疲労困憊)

AFTER

自作エクステンション導入後

1

エクステンションパネルに「台本データ」と「基本ルール(素材・装飾・エフェクト)」をセット

2

実行ボタンを1クリック

↓

🎉 数秒で、ベースとなるテロップ・装飾・SE・エフェクトがタイムライン上に一括自動生成!(あとは「仕上げの微調整」をするだけ)

CONCLUSION

「AIへの丸投げ」からの脱却と、人間の舵取り

「プログラミングが必要で難しそう」と敬遠していた映像ソフトの拡張機能開発も、AIと対話しながら進めればたった30分で形になります。
しかし、ここで得た最大の教訓は「AIも万能ではなく、未知の古い仕様には普通に苦労してパニックになる」ということでした。

エラーが出たときにAIへ丸投げするのではなく、人間側が「ならこうしてみたら?」「この仕様が怪しくない?」と正しく舵取り(ディレクション)をしてAIを導くこと。
既存のツールに自分を合わせるのではなく、「AIという相棒をディレクションして、自分専用の武器を共に作る」ことこそが、これからのクリエイターに求められる本質的なスキルなのかもしれません。

META

実験IDEXP-019
完了日2026.09.01
ステータス完了
使用AIAntigravity

TAGS

Premiere Pro 動画自動化 爆速開発 拡張機能

「ツールに自分を合わせる時代は終わった。」